医療法人とは

医療法人については、医療法に定められており、病院、診療所、介護老人保健施設の運営を目的としていますが、本来の業務に支障がない限り、訪問看護ステーションやケアハウスなど、医療に関係する事業も行うことが出来ます。

 

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設立認可

医療法人の設立認可は都道府県知事が行います。東京都の場合は毎年7月に設立説明会があり、医療審議会への諮問を経て、認可されます。

役員

医療法人の役員は理事が3人以上、監事が1人以上で、理事長は原則として医師又は歯科医師でなければならず、理事長のみ登記の対象となります。役員の任期は2年ですが、再任は妨げられません。

なお、禁固以上の刑に処せられている者や、医療法制上の処分を受けている者は、一定期間役員になることが出来ません。

配当の禁止

医療法人は営利の追求を目的としていないため、配当を行うことが出来ません。剰余金が生じた場合は、医療施設の充実等、法人の経費として使うことになります。

役員報酬

役員報酬は、税引き後の予想利益から借入金返済額を差し引いた、資産の純増額を限度として決定することが出来ますが、将来の施設充実なども視野に入れて、無理のない金額を設定しましょう。

なお、理事長(院長)以外にも、親族等の役員に対しても、勤務状況や貢献度等の合理的根拠にもとづいて報酬を支払うことが出来ます。

退職金

理事長が退職して、後継者に事業を承継させる場合、退職金を支給することが出来、法人の必要経費に算入することが出来ます。個人医院が退職金を経費として認められないのとは大きな違いです。ただし、損金算入が認められるためには、金額が妥当である必要があります。

例えば   給与月額×勤続年数×功績倍率 

社員総会

医療法人の社員は、株式会社で言えば株主のようなもので、社員総会で1人1票の議決権があります。設立時は出資者が社員となりますが、社員総会の承認を得ることで、増員することが出来ます。また、社員総会の承認があれば、出資金を拠出しない社員も可能です。

理事長は、年1回以上、定時社員総会を開催しなければなりません。

社員総会の決議事項には、定款の変更、基本財産の設定、事業計画、予算・決算、社員の入社等があります。